語られなかった死。見えない暴力。忘却を強いられた記憶。
それらは消えない。
語られないものは、〈迂回的な言語〉=怪物に姿を変えて帰ってくる。
ゾンビ、ゴジラ、亡霊、人工身体、アメリカン・パラノイア、悪魔……。
ホラー映画と文学を横断し、
現代社会の深層/無意識を撃ち抜く、ホラーの〈見方・読み方〉の新たなる地平
「ホラー」をもって「悪夢の時代」に対抗せよ!
まえがき
悪夢(ホラー)を見るために(西山智則)
序文
語りえないもの
―迂回的言語としてのホラー(小原文衛 + 西山智則)
第一部
ヒストリー、ネイション、アメリカ
第一章
アメリカン・パラノイア
――アメリカン・アイデンティティの「現実」としてのホラー(森有礼)
第二章
見えないモンスターを映すこと
――ジョーダン・ピールの『NOPE/ノープ』における対抗的映画史(菅井大地)
コラム①
帰ってきた恐るべき女/子供たち(1)
――『エクソシスト』とリーガンの妹たち(西山智則)
コラム②
帰ってきた恐るべき女/子供たち(2)
――現代の『ローズマリーの赤ちゃん』としての『オーメン・ザ・ファースト』(西山智則)
コラム③
エコ・ホラー
――人間と環境の相互関係から生じる不安(菅井大地)
第二部
身体、サイエンス、文学
第三章
ネクロ・ロボティクス――
二〇世紀アメリカン・ホラーにおける「人間」と「ロボット」の「死」のプロトコルについて(中村嘉雄)
第四章
生命の神秘と恐怖
――『フランケンシュタイン』とポーの「使い切った男」(細川美苗)
コラム④
人と人形
――人造人間のお友達(細川美苗)
コラム⑤
歩く死体
――「世にも奇妙な(愛)の物語」とエドガー・アラン・ポー
コラム⑥
つながる『近畿地方のある場所について』について
――民俗(むら)ホラー、クトゥルフ神話、ヘイトの拡散力
第三部
アメリカン・バイオレンス
第五章
鏡のガンマンたち
――一九六九年のアメリカン・ニュー(ホラー)シネマ論(西山智則)
第六章
インターオプティカリティ序説
――『ゾンビ』、『ソルジャーブルー』、サンドクリークの虐殺(小原文衛)
第七章
What’s Eating the United States of America?
―― アメリカ映画における原爆と被爆者イメージの光学/視覚分析(小原文衛)
コラム⑦
『ゴジラ』の陰に
――怪獣SF映画と戦争の記憶(森有礼)
コラム⑧『ジョーズ』、『グリズリー』、『オルカ』
――「亜流作品」の「解釈」としての重要性(小原文衛)
あとがき
真面目にホラーを見るために(小原文衛)
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