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Details of the book書籍詳細

近刊
キーワードで読むヴァージニア・ウルフ
作品も作家もこの一冊で!
  • さまざまなキーワードによって、
    立体的にウルフの世界が浮かび上がる小百科!
    著者・訳者
    編著:日本ヴァージニア・ウルフ協会プロフィール
    編著:松永典子 松宮園子プロフィール
    編著:伊藤節 浦野郁プロフィール
    編著:奥村沙矢香 酒井祐輔プロフィール
    編著:原田洋海 山本妙プロフィール
    ジャンル 外国文学 評論
    出版年月日 2025年8月29日
    ISBN 978-4-86780-080-5
    判型 A5判並製
    ページ数 440頁
    定価 本体3,400円+税
    在庫 予約受付中
    ページを開けば、ウルフに逢える!
    さまざまなキーワードによって、
    作品も、作家本人も、取り巻く人物たちも、
    作家が生きた時代、そして後世への影響関係など、
    立体的にウルフの世界が浮かび上がる!
    初学者から研究者まで、
    ウルフ好きのみなさんに贈る小百科!

    はじめにウルフと読むこと(松永典子)

    年表——ウルフとわたしたちの交差点

    第1部 ウルフ主要作品
    『船出』1915)——新たなビルドゥングスロマンの誕生(丹羽敦子)
    『夜と昼』1919)——電話、カーテン、室内空間(奥村沙矢香)
    『ジェイコブの部屋』1922)——無関係なものたちの共同体(酒井祐輔)
    『ダロウェイ夫人』1925)——クラリッサの生命力回復の一日(鵜飼信光)
    『灯台へ』1927)——繰り返される意味化(高井宏子)
    『オーランドー』1928)——示唆に富む「メタ伝記」の「手の込んだじらし」(鈴木孫和)
    『自分ひとりの部屋』1929)——時空を超えて広がる、さまようための「ルーム」(松宮園子)
    『波』1931)——不可能について語る、美しき劇詩(play-poem)(矢口朱美)
    『フラッシュ』1933)——伝記か小説か、それが問題だ(岩崎雅之)
    『歳月』1937)——政治と芸術を繋ぐ傷ついた身体(四戸慶介)
    『三ギニー』1938)——怒りからエンパシーへ(豊田麻美)
    『幕間』1941)——再生への道 「わたし」から「わたしたち」へ(木下未果子)

    第2部 ウルフを知るキーワード
    帝国】
    動物——鳥と犬から読む『ダロウェイ夫人』(原田洋海)
    戦争——「私たち」の反戦小説(麻生えりか)
    病——「病むことについて」から見る日常の不調(四戸慶介)
    イギリス——連合王国の重層性および変遷(加太康孝)
    ブルームズベリー・グループ——知は誰のものなのか(松永典子)

    【社会】
    ケインズ——政治経済と文学のあいだ(酒井祐輔)
    階級——習慣に基づく帰属意識(中土井智)
    セクシュアリティ——レズビアン文学をクィアする(松本夏織)
    教育——分断を乗り越えるために(井上美雪)
    モーリー・コレッジ——教師ウルフとCommon Reader「普通の読者」の誕生(吉田えりか)

    【歴史】
    フェミニズム——「波」を越えて(英美由紀)
    パンクハースト母娘——現代におけるサフラジェットの受容と需要(上石田麗子)
    参政権——戦う女性たち、帝国、ウルフ(中島恵子)
    パジェント——人々のつながりを求めて(中谷紘子)

    【こころとからだ】
    身体——身体観から読むウルフの創作手法(伊藤節)
    宗教——日常の救いと文明の再生(与良美紗子)
    精神分析——ウルフのテクストと抑圧されたものの回帰(松﨑翔斗)
    エイジング——『歳月』と『幕間』が描く女の〈老い〉(近藤章子)
    優生思想——「生産」と「再生産/生殖」をめぐる葛藤の軌跡(加藤めぐみ)
    ミルク——『灯台へ』における母性のイデオロギー(加藤めぐみ)

    【批評】
    文学的手法——二〇世紀から二一世紀へ(松本朗)
    モダニズム/モダニティ——リベラリズムの正しさと資本主義の隠蔽(髙田英和)
    ライフライティング——「日陰者」に声を与えるウルフのもう一つのモダニズム(鈴木孫和)

    【感覚】
    建築——オメガ・ワークショップを取り巻く建築思潮とイギリス文化空間の揺らぎ(菊池かおり)
    写真——キャメロン夫人の「演じる肖像」(森田由利子)
    ファッション——「永久に変わることのない、解くことのできない問い」(押田昊子)
    音楽——文学と音楽の垣根を超えて(戸澤翔太)

    第3部 ウルフをさらに知るための人物
    【家族・ブルームズベリーの仲間たち】
    レズリー・スティーヴン——作家ウルフを育んだ文筆家、登山家(菰田真由美)
    ジュリア・スティーヴン——美貌の献身的慈善活動家(菰田真由美)
    クライヴ・ベルとヴァネッサ・ベル——芸術、そして裸体を観る視点(伊藤裕子)
    レナード・ウルフ——ヴァージニアとの対話的な関係(橋本亮平)
    ロジャー・フライ——英国近代美術の立役者、美術批評家、そして画家(加藤明子)
    ダンカン・グラント——室内空間における「ポスト印象主義」の応用(加藤明子)
    リットン・ストレイチー——ヴィクトリアニズムに抗って(金井彩香)
    E・M・フォースター——小説の「リズム」と新しい表現方法の探究(松林和佳子)

    【作家たち】
    キャサリン・マンスフィールド——ウルフと「同じ仕事」に打ち込んだ作家(中野永子)
    ヴィタ・サックヴィル=ウェスト——貴族の娘が大地と生きる(森田由利子)
    ラドクリフ・ホール——性の二元論からの解放を試みた作家(梅田杏奈)
    ヴェラ・ブリテン——次世代の平和主義者(パシフィスト)(甲斐絵理)
    ウィニフレッド・ホルトビー——もっとも初期のウルフ研究者(甲斐絵理)
    エリザベス・ボウエン——イギリスとアイルランドに挟まれた作家(小室龍之介)
    アイリス・マードック——「意識の流れ」への反抗とテクストの可能性(関野佳苗)

    第4部 ウルフ作品の広がり
    映画化されたウルフ作品——『ダロウェイ夫人』と『オーランドー』(浦野郁)
    受け渡される『ダロウェイ夫人』——性の解放への願望の継承(河野真太郎)
    ウルフと現代作家——柳美里の作品を中心に(漆原幸子)


    おわりに(
    鵜飼信光)

    索引
    図版一覧
    編者/執筆者一覧

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